アガペ大鶴美術館 特別展よみがえる!浮世絵展~蔦屋重三郎が世に送り出した浮世絵師~

喜多川歌麿 (1753 – 1806)

寛政5年(1793)年頃、蔦屋から歌麿の美人大首絵をリリース。蔦重は、「婦女人相十品」「歌撰恋之部」などの大首絵のシリーズを送り出し、歌麿はあらゆる年代・身分(職業)の女性たちを繊細優美に描き分け、大成功を修めます。
今回の特別展では、版元 蔦屋重三郎がプロデュースした、浮世絵師 喜多川歌麿の狂歌絵本「百千鳥」、美人画 大首絵を展示いたします。


蔦屋重三郎 (1750 – 1797)

浮世絵版画は、絵師・彫師・摺師の三者の共同制作により生まれます。そしてその企画から制作、販売までをトータルでプロデュースしていたのが、現在の出版社に当たる「版元(はんもと)」の存在でした。
版元として盤石の基礎を築きつつあった頃、才能を見 抜く術に長けていた蔦屋重三郎は、「浮世絵の黄金期」と呼ばれる天明・寛政期にまだ無名であった、喜多川歌麿や東洲斎写楽という日本が誇る浮世絵師たちの名作を世に送り出しました。
歌麿の「美人大首絵」は、人物の上半身をクローズアッ プして描く役者絵に特徴的な手法でしたが、蔦重はこの構図を大胆にも美人画に応用、一世を風靡しました。
蔦重は晩年、役者絵の出版に本格的に乗り出し、謎の絵師・写楽をプロデュースします。歌舞伎役者の半身像を描いた「役者大首絵」を、写楽のデビュー作としてなんと28図一挙に出版。プロデューサーとしての蔦重の手腕を浮き彫りにしました。


東洲斎写楽 (生没年不詳)

寛政6年(1794)年頃、蔦屋から写楽の歌舞伎役者の大首絵をリリース。蔦重は、無名であった写楽が描いた役者絵を28図一挙に出版デビュー作として、大成功を修めます。その後、140数点に及ぶ浮世絵を世に送り出し、忽然と姿を消します。
今回の特別展では、版元蔦屋重三郎がプロデュースした、浮世絵師東洲斎写楽の、歌舞伎役者の大首絵を展示いたします。


インフォメーション

展示期間
2024年11月22日~2025年5月6日