マルク・シャガール
マルク・シャガール(1887-1985)は、旧ロシア(現在のベラルーシ)のヴィテブスクに生まれ、主にフランスを拠点として活躍した、20世紀において最も高い人気を誇った画家の一人でした。
鮮やかな色彩で描かれた、愛と狂想とが交錯するシャガールの世界は「色彩の魔術師」ともいわれ、今なお世界中の人々に愛されています。
シャガールはまた、油彩画と同じように版画にも積極的に取り組み、銅版画、リトグラフ(石版画)を中心に、生涯で2,000点を超える数多くの版画作品を残したことでも知られ、
印刷を他の芸術的技術と同等と見なし、その中で彼の最も優れた作品のいくつかを制作しました。
『リトグラフの石の上にかがむたびに、まるでお守りに触れているようでした。悲しみも喜びも、すべて注ぎ込めるように思えました』 マルク・シャガール
色彩の魔術師
シャガールが愛したリトグラフ
今回の特別展は、アガペ大鶴美術館が収蔵するマルク・シャガールが制作・監修したオリジナル・リトグラフの数々をはじめ、油彩画「ザ・コンサート」を展示するスペースとして「アガペ・シャガール美術館」を新設。
2024年春の開館を前に、「アガペ・シャガール美術館オープン記念特別展」として、シャガールのオリジナル作品が収録されている希少な美術文芸誌「VERVE(ヴェルヴ)」やカタログ・レゾネ「シャガール・リトグラフ」に付録されたオリジナル・リトグラフを展示いたします。
①②世界で最も美しい美術雑誌とも謳われる美術文芸誌「VERVE(ヴェルヴ)」は、20世紀を代表する美術編集者テリアード(ストラティス・エレフテリアーデス)が手がけ、1937年から1960年の24年間に全26冊(全38号)が出版されました。
ヴェルヴはフランス語で”熱気”を意味します。シャガールやマティス、ピカソなどエコール・ド・パリを代表する画家たちが制作・監修した高品質のオリジナル・リトグラフ作品を毎号収録しました。
出版:ヴェルヴ出版、印刷:ムルロ工房。
③④カタログ・レゾネ「シャガール・リトグラフ」は、シャガールがムルロ工房で制作・監修したリトグラフ作品すべてを6冊に収録し出版された総合目録です。
各号には、挿絵としてカタログ・レゾネ用のオリジナル・リトグラフが付録されています。
インフォメーション
- 展示期間
- 2024年1月10日~4月29日